土曜日の朝、私は目覚ましを止めたあと、しばらく布団の中で天井を見ていた。
仕事のことが頭をよぎるけれど、平日ほど切迫していない。
日常の音が少しだけやわらかい。
洗濯物を干しながら、今日はどこまでやるかを決めないでおく。
全部頑張らなくていいと、自分に言ってみる。
メールを開く前に、湯のみを温めてお茶を淹れる。
それだけで、仕事と日常の境目に細い線が引かれる感じがした。
片付けたい書類はあるけれど、今日は触らない選択もある。
今日は何もしない判断も正解だと思えると、肩が下がる。
机の上を軽く整える。
全部終わらせなくていい。
整理=休む準備。
そう考えると、土曜日の整理は未来の私を寝かせるためのものに見えてくる。
境目に立つ日は、どちらにも寄り切らなくていい。
ただ、静かに呼吸を整える。

