やることが多すぎたある日のことを、今でもよく覚えています。
朝から電話、打ち合わせ、見積もり作成。
気づけば夕方になっても、自分の本来やりたかった仕事に一切手がついていませんでした。

小さな会社の社長は、何でも自分のところに集まってきます。
最終判断も、細かい確認も、ちょっとした文章作成も。
私も「自分が一番早い」と思って、ほとんどを抱えていました。

でもその日は、本気で回らないと感じたんです。
頭の中が散らかって、どれも中途半端。
そのとき初めて、「これは本当に私がやらないといけないのか」と立ち止まりました。

そこで手放したのが、日々の発信文章の下書きと、社内共有用のまとめ資料づくりです。
ゼロから自分で考えて書いていましたが、まずはChatGPTに叩き台を出してもらうようにしました。
もちろんそのままは使いません。
最後は必ず自分で直します。
でも、真っ白な状態から考える時間は減りました。

それから、細かな日程調整や資料の体裁チェックは、スタッフに任せることにしました。
最初は少し不安でしたが、やってみると十分回る。
むしろ、私より丁寧なこともあります。

「自分でやらなくていい仕事」に気づいたことで、考える時間が戻ってきました。
将来のことをゆっくり考える時間や、お客様とじっくり話す時間。
気持ちにも、少し余裕ができました。

全部を完璧に抱えなくても、会社はちゃんと動く。
私はそう割り切るようになりました。

もちろん、やり方は人それぞれです。
全部を真似しなくていいと思います。
ただ、もし一つでも「これ、自分じゃなくてもいいかも」と思える仕事があれば、それだけでも少し楽になるかもしれません。